ジョジョの奇妙な日常

「シーザーちゃーん」
男であるシーザーをちゃん付けで呼ぶクラスメイトは、一人しかしない。友人というより悪友と呼んだ方がしっくりするそいつは、ジョセフ・ジョースター。
帰る学生たちに逆らい、教室の奥にある自分の席まで来る。帰るために鞄に、ノートや教科書を詰めていると、ジョセフはいつもの調子で喋り出す。
「はー、真面目だねぇ。いちいち、持って帰ってんのかよ」
「お前……先生の話、聞いてなかったのか。テストが近いんだぞ」
定期試験が迫ってきている。学校に残って勉強をしている生徒も、ちらほらいるのだ。
「おれは勉強しなくても大丈夫なのよ」
「この前、赤点とった奴の言葉か」
あの時は、調子が悪かったなどと言い訳を始める。本当に全然、勉強をしていなかったらしく、試験範囲さえも把握していなかった有り様だ。
勉強しなくても、彼は上位に食い込んでいたが、それは初めの話だ。今は下から数えた方が早くなっている。
「リサリサ先生に怒られたんだろ」
よりにもよって、赤点をとったのは、自分たちの担任が教える教科だったのだ。
「ブタを見るような冷たい目で見られたぜ……」
その時のことを思い出したのか、青い顔をするジョセフ。
「勉強、教えてやるから、お前もそのすっからかんの鞄に詰めろ」
鞄を閉め、席を立つ。
「あれ、今日バイトじゃねーの?」
「休みだ。さっさとしろ」
「じゃあ、おれんち来いよ!ジョナサンがお前のこと心配してたぞ。ちゃんと食ってるのか、寝ているのかって」
ジョナサンはジョセフの親戚で、彼が居候している家の主人だ。通う学校の近くにあるという理由で、転がり込んだらしい。
まだ若いジョナサンだが、それを二つ返事で了承したらしい。住んでいる家に空いている部屋があるからと。
器が大きく、優しい彼は自分のことも気にしてくれている。
本当に目の前にいるお調子者と、血が繋がっているのかと思うほど性格は真逆だ。
「早く帰ろうぜ!シーザー」
「その前に、教科書とノートを鞄に詰めろ!スカタン!」
彼の席にまで連れていき、無理矢理、鞄に教科書やノートを詰め込んだ。

「ただいま帰ったぜ!」
ジョセフが扉を開けると、ジョナサンが奥からやってくる。
「お帰り、ジョセフ。あ、シーザーも来たんだね」
「お邪魔します」
シーザーは頭を深々と下げる。彼はジョナサンを尊敬しているようだった。何回も会っているのに、いつも緊張している。そろそろ、慣れてもいい頃だろうに。
「あれ、大学は?」
「今日は午前中だけだよ」
今日は自分だけだと思っていたのだが、見張りが二人になると、これは勉強をやらなければならない。シーザーはなんとか言いくるめることができるが、ジョナサンにそれはきかない。
「テスト勉強させに来たんです」
顔を上げたシーザーが余計なことを言う。
「ジョセフ、最近、全然してないよね」
向けられる笑顔が怖い。あまりジョナサンは怒らないから余計に。
「リビング使うといいよ」
「ありがとうございます」
靴を脱いだシーザーは、導かれるようには、リビングへと向かう。
「い、いや、おれの部屋で」
靴を脱ぐのに、もたついてしまう。
「リビングの方が広いよ。そうだ!おやつも出そうか」
「すみません、ありがとうございます」
「いいんだよ。あまりぼくはジョセフに構ってやれないから」
和気あいあいと喋る二人。声をかければ、こちらを見る目は笑ってはいなかった。
逃げるなということだ。

ジョナサンは勉強している二人に、休憩したらどうだと、お菓子と紅茶を持っていく。
待ってましたと言わんばかりに、ジョセフは教科書とノートを机から退かす。それをシーザーは呆れている表情で見ていた。
勉強は始めたはいいが、ジョセフにシーザーが教えているばかりで、シーザーの勉強が疎かになっているのではないかと不安に思う。
「ぼくが教えようか?」
二人のところへ紅茶を置く。
「いいんですか?」
「うん。シーザー、ジョセフに教えてばかりで、勉強できてないみたいだから」
シーザーの開いている問題集は、ページが変わっていない。彼も勉強をしたいだろうに。
家事も一通り、終わっている。
「シーザーも分からないことがあったら、遠慮なく聞いて」
休憩が終わったら再開だと言うと、ジョセフはお菓子を食べていた速度を落とした。

玄関から音がし、リビングに向かってくる足音にシーザーは書くのをやめ、扉を見る。
「帰ったぞ」
「お帰り、ディオ。もうこんな時間か」
帰ってきたのは、ディオだった。こちらを見る目は、明らかに邪魔なものを見る目だった。
高圧的な態度や、人を馬鹿にした物言いをするため、はっきり言ってしまえば、嫌いな部類に入る。ジョセフも彼を気にくわないと愚痴を言うこともしばしばだ。
しかし、歳上を敬うということは忘れず、無愛想ながらも挨拶をする。
「貴様らがなぜ、ここにいる」
「見てわかんねーのかよ。勉強だよ、勉強」
ジョセフが教科書をペンで叩きながら答えると、小馬鹿にしたような笑顔で覗きこんできた。
「ほう……」
「邪魔しちゃあいけないよ、ディオ」
二人して邪魔だという視線を向けていたためか、ジョナサンが彼に声をかけたが、無視し、ジョセフのノートの一文を指さす。
「綴りを間違っているぞ、それと、この単語はこの後ろだ」
「あ、本当だね」
ジョナサンの言葉に、ジョセフはノートの訂正を始める。
ディオは自分のノートの数式も指す。
「ここの答え、どうしたらこれになる。貴様は足し算もできんのか」
そこを見直せば、彼の言ったとおり最後の足し算のところで間違っていた。
「……ありがとうございます」
書き直し渋々だが、お礼を言う。
「こんな簡単なものができんとは……嘆かわしい」
「ああ?」
ジョセフが喧嘩腰になる。
その時、机が叩かれ大きな音が耳に届き、キョトンと机を叩いた人物を見ていた。
「さあ、そろそろご飯にしようか!」
勉強道具をしまってと言われ、ノートや教科書を机から退かす。
「シーザーも食べていくよね」
「いただきます」
一発触発だった二人は、ジョナサンの行為に気が削がれたのか、ディオは自分の部屋に向かい、ジョセフは乱暴に勉強道具を片付けていた。

食事は、それは騒がしいものだった。ほぼ、ディオとジョセフの言い争い。それをジョナサンが制するのだ。この家の食事中はいつもこうな気がする。
家で一人で食べるよりは、ましで楽しいし、料理もおいしい。ジョナサンの料理の腕もあるだろうが、やはり人と食べる方が、うんとおいしいのだ。
言い争いを眺めつつ、最後の卵焼きをさらうと、ディオとジョセフに狙っていたのにと、二人から責められてしまった。
早い者勝ちだ。いつまでも口喧嘩をしている二人が悪い。巻き込まれるのはごめんだと、無視を決め込む。
ご飯の最後の一口を食べ終え、ごちそうさまでしたと手を合わせる。
まだ喧嘩しつつ、おかずの争奪戦をしている二人を横目で見つつ、食器を洗い場まで運んでいった。

もう時間も遅いので、シーザーには泊まってもらうことにした。
その言葉をかけると、彼はありがとうございます、甘えさせてもらいますと頭を深々と下げる。
最初の頃は、口説き落とすのに時間がかかったが、最近はすんなりと受け入れてくれる。
彼は一人暮らしをしている。育ててくれた人のところから、迷惑をかけたくないと一人立ちしたかったのだろうと思う。
その育てていた人は、自分も知っている。毎日のように様子はどうだと連絡が来る。知る限りの情報を渡してはいるが。
本人からは、同じ内容しか返ってこないらしい。心配させまいとしていることだろうが。
実はジョセフもその人のところにいた。その時に二人は友達になったらしい。毎日のように喧嘩をしていたらしいが。
高校生であるシーザーの一人暮らしは大変なことだろうと、ちょっとくらい負担が減らせればと、何かと理由を付けて、彼をこの家に招待している。
彼が自分たちに頼ってくるということは、皆無だからだ。
「一番風呂はこのディオだ!」
ディオの声に思考を中断する。
「わかったよ。次、シーザー入るかい?」
「いや、ジョナサンさんが先に」
「ジョセフは?」
「おれ、最後でいいや」
順番が決まり、ディオが風呂に入るため、着替えを取りにいく。
ジョセフは勉強する気もないのか、テレビを見ている。シーザーも鞄に勉強道具をしまい、ジョセフの隣に座り、テレビを一緒に見ている。
後ろからその様子を見ていると、兄弟みたいだとほほえましくなる。
少しの間、見ていたが食器を洗ってしまおうと台所へと向かう。

ジョナサンが風呂からリビングに戻ると、ディオとシーザーと言い争いをしていた。
ディオがつっかかったに違いない。シーザーからジョセフに喧嘩を売ることはあっても、彼がディオに喧嘩を売ることはない。
「落ち着いて、二人とも」
シーザーがこちらを見る。
「こいつ、ジョナサンさんを馬鹿にしたんですよ!」
「マヌケをマヌケと言ってなにが悪い」
ディオは自分のことを気に食わないならしく、自分のことは、なにかとかこつけて悪く言う。昔からそうだ。
しかし、彼は自分と一緒にいる。嫌っているはずなのだから、離れればいいのにといつも思う。
彼は少しの間、離れていたが、自分のところに戻ってきた。その意図は分からない。聞いても答えてくれない。
「そういうことは直接、ぼくに言ってよ、ディオ。それより、シーザー、お風呂に入っておいで」
笑顔を向けると、シーザーは渋々だったが、風呂に向かっていく。ディオを睨みつけながら。
「あまり、年下をいじめちゃあいけないよ」
シーザーが部屋に出ていったのを確認し、ディオを戒める。
ディオは外面はいいのだが、身内になると態度が悪い。シーザーはジョセフの友達だからという変な理屈で、接し方は自分たちと変わらない。
「フン」
「ディオ」
顔を背けた彼の頬に手を添え、こちらに向かす。目をそらせないよう、顔を近づけた。
「シーザーが家に来ないと言いだしたら、どうするんだい?」
それは、一番、恐れていることだ。彼に頼るところがなくなるということは。
シーザーのことを頼むと、頭を下げてきたあの人の約束を反故するわけにはいかないのだ。
「君はなんだって……」
「冷たいぞ、ジョジョ」
髪から垂れた水滴が、ディオの頬を濡らしたらしく、それを手で拭うと、肩にかけていたタオルで頭を乱暴に拭かれる。
「貴様が風邪をひくとは思わんが、倒れたら誰が看病をする?家事は誰がするのだ?」
「痛い!痛いよッ!」
「てめえ、ジョナサンになにしてやがる!」
後ろに服が引っ張られ、手が離れていく。タオルが音もなく落ちた。
自分とディオの間にジョセフが割り込んでいた。彼は、シーザーに見せる漫画があったのだと、部屋にいっていたはずだが。
背中越しにディオの顔が見えた。その表情が悲しそうに見えたが、すぐに意地が悪そうな笑みに変わった。

ディオは、ジョセフに邪魔をされ苛立っていた。
せっかく、ジョナサンに触れていたのに。
それは笑みに全て隠したが。
「なにをしていたか、だと?髪を拭いていただけだが……貴様の目は見えているのか?」
乱暴な手つきではあったが、ジョナサンの濡れていた髪を拭いていただけだ。
「痛がってたじゃあねえか」
ジョセフは不審そうに思っているようだ。
「そうだな?ジョナサン」
ジョナサンに同意を求めるが、彼は微動だにしない。こちらを見たまま、うんともすんとも言わず。
「どー見ても、お前がジョナサンに乱暴しているようにしか見えなかったぜッ!」
指でこちらをさす。人に指をさすなと言われなかったのか。
その手を払いのけ、自分の部屋へと向かう。
ずっと口喧嘩をしていたのだ。また無駄な体力を使うだけだ。

制止の声をかけたが、それは無視をされた。
「あいつ、ムカつくぜ……!ジョナサン、少しくらい反撃してもバチはあたらねぇと思うぜ」
落ちているタオルを拾い、ジョナサンへと渡す。彼は、そうだねと笑うだけだった。
ジョナサンはいつもそうだ。ディオに何をされても、許している。それにディオはつけあがっているのだ。
義兄弟だがなんだが知らないが、彼は優しすぎる。一度くらい怒ってもいいだろう。いや、そうするべきだ。
「髪、拭いてくれていただけだよ」
彼は痛いと言っていたし、どう見てもあれは、そうしていたように見えなかった。
「フツーなら、こうだろ」
漫画を机に置き、タオルを奪うと、ジョナサンの髪を拭く。できる限り、優しく。
「……ありがとう、ジョセフ」
笑いながら、彼は礼を言ってきた。

ソファーを背にし、漫画を読んでいるシーザーが眠そうだ。
うつらうつらしているのが分かる。
「ジョセフ、シーザーが眠そうだけど」
ゲームに熱中しているジョセフは、相づちしかうってこない。
ジョセフの部屋に彼の布団は準備をしている。起こして、そちらに行くように言わなくては。
「シーザー、眠いなら先に」
肩を叩くと、シーザーはこちらを向くが、眠そうな目を向けてくる。コクリと頷いたが、また目が閉じていく。
ふらりと揺れると、自分な膝の上に頭を置き、寝息をたて始める。
また起こそうとしたが、寝顔があまりにも幸せそうで、起こすのはしのびなく思ってしまった。
彼は疲れているのだろう。一人暮らしにバイト、学業。
ジョセフがゲームを終えるまでは、このままにしておこう。
しかし、自分の膝枕でもいいのだろうかと思ってしまう。クッションの方が柔らかくていいと思うのだが。
ふと、後ろに気配を感じ、振り返ればディオが自分を見下ろしていた。
まとう雰囲気で怒っているのが分かった。彼はいつでも自分に怒ってはいるが、今回はいつもと違う。なにがと問われると言葉にできないが、なにかが違う。
「な、なぜ、怒っているんだい?」
問いには答えずに、ディオは自分の横まで移動すると、無理矢理、ソファーに座る。彼が入るスペースはなかったのだが、横に押し退けられる形でずれる。
「う……」
動いたため、シーザーも動くはめに。
彼を見れば、頭を置く場所が変わったのが居心地が悪くなったのだろうか、顔をしかめ唸ると、頭を置き直し、目を開けることもなく動かない。どうやら、眠気の方が勝っているらしい。
「チッ……」
横から舌打ちが聞こえ、そちらを見ようとしたが、横からの重さに驚いてしまった。
「え」
横を見れば金色。髪が肌をくすぐる。
ディオは自分に寄りかかっていた。彼が痛みを伴わずに自分に触れてくるなど珍しく。
「ディオ」
名を呼んだが、動く気配はない。返答の代わりか、体にかかる重さが増える。
少し前屈みになり、顔を覗き込めば、目を閉じていた。
寝ているのだろうか。
「ジョセフ」
助けの意も込めて彼を呼んだが、もうすぐ終わると、こちらを見ずに言われただけだった。

セーブをし、ゲーム機とテレビの電源を切ると、ジョナサンの方に振り向く。
「……それ、どうなってんの?」
「えーと、シーザーに膝枕して、ディオが寄りかかってきてる」
いつの間にか、ジョナサンは二人の枕代わりになっていた。自分がゲームをしている間に何があったのだろうか。
「シーザーちゃーん、起きろー」
とりあえず、シーザーを起こすことに。肩を叩き、頬を指でつつくと、目を開けた。
「なんだよ……」
「ジョナサンが困ってんぞ」
シーザーは自分が枕にしていたものを見ると、ジョナサンの顔とそこを何度も交互に見る。
「す、すみません!おれ……!」
「いや、大丈夫だよ」
早く寝ておいでと彼は笑う。
シーザーは立ち上がり、すみません、おやすみなさいと頭を下げると、リビングを出ていく。
自分もジョナサンに挨拶だけして、シーザーに付いていく。
「なんで、ディオもジョナサンにくっついてるのかねぇ」
「え、いたのか」
「横にいたぜ」
シーザーの位置からは見えなかったのか、周りの状況を把握する余裕がなかったのかは知らないが、ディオはジョナサンに寄りかかっていた。
彼の矛盾した行動は、たまにあることだ。その考えが読めない。
「ふーん……」
シーザーはあまり興味がないのか大きなあくびをして、部屋へと続く扉を開けた。

ジョナサンは一向に目を覚まさず、離れようとしないディオに頭を抱えていた。
彼はたぶん、起きている。狸寝入りだ。
これも新手の嫌がらせか。自分を寝床に行かせないための。いや、ディオもそうなるのは同じだ。自分に寄りかかっているより、ベッドに横になる方がいいだろう。
どれだけ考えても、彼の意図は分からない。
行動した方が早いと、立ち上がろうとしたが。
「動くな、ジョジョ」
それを許さないと、ディオが制止の言葉をかけてきた。
「寝たいのなら、ベッドに行きなよ」
言葉は返ってこない。
ため息が出る。意思疏通ができれば、なにも問題はないのに。
いい加減、部屋に戻りたい。やることもあるのだ。
腰を浮かせば、ディオが腕を掴んできた。それを振り払い、立ち上がろうとすれば、服が後ろに引かれ、体制を崩し、ソファーに寝転がる。
「貴様は、なぜ……」
そう言い、彼は上からのしかかり、肩を押さえてきた。
なぜとは、こちらが聞きたい。何がしたいのか、それを言葉にしてくれるだけでいいのだ。
「なぜ、分からん」
肩を押さえる力が強くなり、痛みに目を閉じる。
目を開ければ、ディオの顔が迫ってきていた。
「……!」
「でりゃあッ!!」
かけ声と共にディオが自分の上からいなくなった。見えるのは人の足。
「大丈夫か、ジョナサン!?」
足が引っ込むと、ジョセフが覗きこんできた。彼がディオを蹴り落としたらしい。
「き、貴様ッ……!」
起き上がったディオは、凄い形相でジョセフを見ていた。
ソファーを乗り越え、ジョセフと口喧嘩を始めるが、いつも以上に殺気立っている。
「我慢ならねえッ!ジョナサンがやらねえっつーんなら、おれが叩きのめしてやらあッッ!」
「できるものならしてみろ……サルがッ!」
起き上がって見ると、二人は拳を相手に向けて突き出そうとしていた。

扉が開き、シーザーは閉じていた目を開いた。
漫画を取ってくると言って、部屋を出てから、時間が経っている。
「漫画、取ってくるだけでどんだけ……」
「ごめん、起こしたかな?」
部屋に入ってきたのは、肩にジョセフを抱えたジョナサン。
「え……そいつ、どうしたんですか!?」
驚いて起き上がる。
「……ちょっとね」
彼は困ったように笑う。
ジョセフをベッドに横にするのを手伝い、事情を聞いてみたが、お茶を濁されてしまった。
「おやすみ、シーザー」
「おやすみなさい……」
ジョナサンが出ていった後、ジョセフを見たが、彼は寝ているだけで。
朝、起きたときに聞けばいいかと、シーザーは横になった。

朝、朝食は不思議なほど静かだった。いつもなら、朝からジョセフとディオが昨夜のように口喧嘩をしているはず。
変わらないのは、朝から爽やかな笑顔のジョナサンだけ。
シーザーはジョセフに昨夜、何があったかを聞いたが、覚えていないの一点張り。
しかし、二人ともジョナサンの言葉には妙に素直だった。





後書き
皆、ジョナサンが大好きで、ジョナサンが一番強いという話
素手でオラオラできる人ですから
ジョセフとシーザーはディオと気があわないんだろうなあ
ディオはツンデレ
愛情が屈折してるから、ジョナサンに伝わらない
現パロ、楽しいので他のキャラを出そうか迷い中です
オラ親子くらい出そうかな


2013/03/22


BacK